NTTドコモは5月15日、都内で今年の夏モデルとなるモバイル端末の新商品発表会を開催した。
今回のサプライズは、無料通話・メッセージングアプリとして、1億5000万以上のユーザーを抱え、快進撃を続ける「LINE」との連携だ。「らく らくスマートフォン」向けのアプリ開発や、ドコモ回線での音声通話ができる専用ボタンを配置する、などの取り組みを進める。LINE株式会社の森川亮社長 は「ドコモと連携することで、18歳未満のユーザーIDによる検索機能の制限などを進めていく。プロモーションなども両社で共同してやっていきたい」と話 した。
13年夏モデルとしてはスマートフォン10機種、タブレット1機種が披露された。最大のポイントは、韓国サムスン電子の「ギャラクシー」とソニーの「エク スペリア」という、人気が高く、競争力のある2つのスマホ、いわば“ツートップ”に絞って集中的に販促を展開する戦略である。KDDI(au)、ソフトバ ンクが販売する米アップルの「アイフォーン(iPhone)」の対抗策となる。
この主力2機種は特別価格で提供される。「エクスペリアA」の場合、ドコモを10年以上継続利用しており、初めてスマホに乗り換えるユーザーなら、キャン ペーンを活用することで、実質5000円程度で購入できるという。主力端末に販促を集中するだけでなく、料金面も優遇することで、「どの機種を選べばよい のかわからない」といったユーザーの声に明確な答えを出す。
主力機種に絞る戦略は、春モデル「エクスペリア X」(ソニー)の「イチ押し」で実施済み。販売店サイドからも「おすすめ機種がはっきりしているので、初心者ユーザーにも販売しやすい」などと、おおむね 評価する声が上がっていた。今回はツートップを打ち出すことで巻き返しを狙う。
一方、ツートップ戦略が空回りすれば、昨年のように販促費用を大幅に積み増すなど、業績面でも追い込まれる結果になりかねない。かねてうわさされる アイフォーン導入も、さらに現実味が増してくる。LINEとの連携も含め、顧客獲得につなげることができるか。ドコモ渾身の夏商戦の幕が開く。